ハローワークって怖いと思ってた。でも行ってみたら違った話

再スタートの記録

正直に言う。

ハローワーク、ちょっと怖かった。

建物に入る前、車のエンジン切って
駐車場で一回深呼吸したくらいには怖かった。

なんとなく、

「やりたいことが決まっている人が行く場所」とか、
「前向きに転職活動できる人が行く場所」

そんなイメージを、勝手に作っていた。

職員さんに聞かれるであろう色々な事。

私はまだ整理ができていない。
そもそも自分に自信もない。

だから、

“今の自分には、まだ早いんじゃないか”

みたいな、よくわからないハードルを
自分で勝手に上げていた。

まぁ、失業保険の手続きしなきゃなんだけど。


「こんな歳で辞めて大丈夫?」と勝手に怯えていた

私は職歴は長い。

30年数年、社会人をやっていた。

でも。

スキル?と聞かれたら、
胸を張って言えるものが全くない。

資格もない。
特別な武器がない。

だもんで、自信なんて1mmもない。

だから勝手に想像していた。

窓口でこう言われるんじゃないかって。

「50過ぎで転職?
で?あなたには何ができるの?」

なんて言われたら?

「えーっと……真面目に働けます」

って答える自分までリアルに想像して、
その場で脳内撃沈。

さらに脳内ハロワ職員は止まらない。

「具体的なスキルは?」

ドキッ。

「パソコンは?」

「Excelは…開けます」

「閉じることもできます」

もう面接終わり。

実際には誰もそんなこと言わないのに、
脳内のハロワ職員、やたら攻めが強い。

超高圧的。

今の時代、そんなことしたら大問題なのに。

一番私を攻撃するのは、
他人じゃなくて、自分だった。


実際に行ってみたら、みんな優しかった

いざ建物に入る。

……うん

人が多い。

職員さんも、求職者も。

静かで、
淡々としていて、
完全に「行政機関」。

入り口で戸惑っていると
すぐに職員の方が案内してくれた。

受付で番号札を渡される。

ただの紙。

なのに妙に重い気がする。

「〇番の方〇〇窓口へ〜」

って呼ばれたら、
公開処刑の順番が来たかのよう。

どうしよう、こんな時に限って
ホットフラッシュで汗が噴き出す。
動悸?心臓もうるさい。

更年期のお年頃。

緊張もあって、
もう、完全に不審者。

でも。

実際に担当してくれた職員さんは、
びっくりするくらい普通で、優しかった。

「これから一緒に考えていきましょうね」

さらっと言われたその一言で、
肩の力が抜けた。

あれ?

嫌なこと言わない?

お説教もない。あるわけないか。

「この歳で辞めるなんて」とも言われない。

脳内ハロワ職員、
今すぐ謝罪してほしい。

むしろ職員さんは、

「不安ですよね」
「質問はないですか?」

って、優しく説明してくれた。

いや、優しいっていうより、
“普通の対応”。

でもその普通が、
ものすごく救いだった。

脳内ハロワ職員は舌打ち、
ため息ばかりだったから。


無職だけど、少しだけ前を向けた日

ハローワークに行った日は、
改めて無職を自覚した日でもあった。

でも同時に、
一歩進んだ日でもあった。

怖いと思っていた場所は、
全然怖くなかった。

一番怖かったのは、
ハローワークじゃなくて、

「自分には何もない」
って卑屈になっていた私だった。

自信が持てないのは変わらないけど、
一つづつ確実に手続きをしている。
そんな自分を褒めようじゃないか。

えらいぞ、わたし。

無職だけど。

ちょっとだけ、前を向けた日だった。

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