気づいたら、そこにいた
無職になって、時間はある。
お金は、まぁ、潤沢ではない。
でも。
目の下のクマは、ずっといる。
しかも最近、存在感が強い。
昔からあったわけじゃない。
生まれつきでもない。
40歳を過ぎたころ、ある日ふと気づいたら、そこに鎮座していた。
「え、前からいた?」
ってくらい自然な顔で。
誰も招待していないのに、勝手に住みついてきた。
しかも退去予定なし。
完全に長期契約。私は許可は出していない。
仕事を辞めたら、言い訳もなくなった
会社員のときはよかった。
「最近忙しくてさ」
「寝不足なんだよね」
そう言えば、全部仕事のせいにできた。
クマも“働きすぎの証”みたいな顔をしていた。
でも今は違う。
無職。
ちゃんと寝ている。
アラームなしで起きている。
なのに、クマだけは健在。
つまりこれは、疲労ではない。
常駐型。
鏡を見るたびに思う。
「今日も疲れて見えるな」
体は元気。
メンタルもそこそこ元気。
でも目の下だけが妙に説得力を持ってくる。
“なんか大変そうな人”。
いや、今は確かに無職だけど。
別の意味で大変そうに見えるのは困る。
無職の特権、ここで発動
正直、ずっと気になっていた。
でも美容医療って、ちょっとハードル高い。
なんとなく“意識高い人の世界”。
私はというと、
ハローワーク帰りにスーパーの特売をチェックする側。
世界観が違う気がしていた。
でも。
無職になって思った。
今、時間はある。
ダウンタイム?問題ない。
腫れても大丈夫。
会議もないし、人に会う予定もない。
ある意味、ベストタイミングでは?
無職の特権、ここにきて発動。
もちろん迷いはあった。
失業保険の金額を確認したばかり。
電卓ともまだ仲良くしている。
そのタイミングでクマ治療?
優先順位どうなってる?
自分でも思う。
でも、かれこれ30年以上働いてきた。
後回しにしてきたこと、山ほどある。
その中のひとつが“目の下”。
若返りたいわけじゃない。
(ちょっとはあるけど)
劇的に変わりたいわけでもない。
ただ、
鏡を見たときに
「なんか今日も疲れてるな」とか
「クマのせいでグッと老けてみえる」って
思わなくて済むようになりたい。
今まで自分に課金するなんてなかった。
人生半世紀以上生きてきて、
子供ももう手がかからない。
一つくらい自分に手をかけても・・いいよね?
って思ってしまったのよ。
予約ボタンを押すまで
クリニックの予約ボタンを押すとき、
ほんの少しだけ指が止まった。
これ、本当にやる?
後悔しない?
でも、もう十分悩んだ。
悩んでいる間も、クマはしっかり主張してくる。
だったら行動したほうがいい。
予約、完了。
無職、クマと対決することを決意。
少し不安もある。
カウンセリングで「お仕事は?」って聞かれたらどうしよう、とか。
でも考えてみれば、
クマを取るのに職業制限はない。
無職でも、目の下は整えていい。
これは再就職準備…と言い張ることもできる。
顔の印象、大事だし。
仕事はない。
でも、クマはある。
そして今は、それと向き合う時間がある。
次回、クマと本格面談。
どうなる私。



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